【Introduction】Dendritik Design とは?

 「データセントリックの時代」「クラウド・ビッグデータの活用の時代」といわれ、光ファイバーの超高速化・大容量化、超低遅延化、省電力化など、ネットワークを迅速に提供する柔軟性・高弾力性、ネットワークを全体で効率的に活用する高効率データ流通、利用者にとって安心・安全な通信環境を実現する安全性・信頼性を目指して目覚ましい科学技術が発展しています。

 一方、クルマの自動走行運転、介護ロボット、農業、漁業、林業等一次産業のIOT 化など、人々の暮らしに安全、豊かで、有益な新しいシステムを実現するためにたくさんの「センサー」が開発され、「データ量」は飛躍的増え、まさにクラウドの「ビッグデータ」をどうハンドリングするかが大きな課題となっています。

 当社ではこれらの増大するデータを、エッジのCPU を利用して手軽にハンドリングできる一つの手法を開発しています。つまり、階層型 DB によりクラウドとエッジの協調を最適化する、言い換えますと分散配置された多数のエッジにてデータを一括検索、一括通知可能なシステムで効果的なデータハンドリング・ソリューションを提供する会社です。正に、小さなシステムで大きな成果をスピーディに実現する正に 5G 時代を先取りした技術です。

 「階層DB (データベース)」とは、下記の図のように「最上位層:クラウド」から、「中間層:中継器・ Gateway 」、「末端層:エッジデバイス」と階層化することです。

 各DB によって全体で1つの仮想的な DB を形成し、利用者はそこから必要なデータを取得しデータの実体は末端層の DB のみが持ち、主要なデータ処理も末端層で行います。つまりエッジのソースを有効活用して、クラウドに依存しない効率的な総合検索を実現するシステムです。

下記の図は、「IoT データ総合マネジメントプラットフォーム(仮称)」と称したエッジに保存されたデータを高速で検索するシステムを総合的に描いたものです。

 急増し続けるセンサーデータの全てをクラウドに集めることが現実的でなくなってきている状況において、センサーデータを個々の IoT デバイスに蓄積して一元管理し、全デバイスデータの総合的な検索を可能とするシステムです。

 大量のIoT デバイスが接続する大規模なシステムにおいて、デバイス側(エッジ)で検索した結果を集めて利用ができます。 IoT データの活用においてこれまでにない新しい仕組みを提供可能です。

 当社では、業界に先駆けてこの階層DB によるクラウドとエッジの協調を最適化を可能とする技術を開発し、下記の日本国内特許を取得いたしました。
 この技術をお客様に提供することで、より効果的なデータハンドリング・ソリューションを構築することを目指しています。

【特許第 6602500 号( 2019 年 4 月 22 日出願、同年 10 月 18 日登録)】

発明の名称
「データベース管理システム、データベース管理方法、およびデータベース管理プログラム」

階層型DB (出願書類より)

・センサデータを記憶するデータベースの個数が膨大なものになる場合があり、大量のセンサデータを解析するとなるとデータベース管理システムの処理量が膨れ上がる可能性がある。そのためセンサデータを効率的に操作することが可能なデータベース管理システムが望まれている。
・一実施形態に係るデータベース管理システムは、複数の末端データベースと、該複数の末端データベースと直接にまたは間接に接続された主データベースとを備える階層化データベースを制御する少なくとも一つのプロセッサを備える。複数の末端データベースのそれぞれはセンサデータを記憶する。主データベースは仮想データテーブルを提供する。少なくとも一つのプロセッサは、センサデータに基づく中間結果と、主データベースと末端データベースとを結ぶ経路を一意に特定する経路IDとの組合せを含む結果セットを得るための検索指示を末端データベースに向けて送信し、結果セットを受信し、該結果セットに基づく検索結果を仮想データテーブルによって表現し出力する。

※他に出願済特許あり

関連リンク:階層型DBシステムの特徴